近隣へのあいさつで安心・円滑なお付き合い
近隣あいさつは早めに
引越しのときの近隣あいさつは、できるだけ早めに済ませた方が相手方に良い印象を与えます。引越し作業で音がうるさいなど、近隣には迷惑がかかるものです。お互いさまとは言っても、実際にどのような迷惑がかかっているかはわからないものですし、全く気にしない人はなかなかいないものです。
近隣へのあいさつは、「顔を合わせる」という意味と、「迷惑をかける(た)おわび」という二つの意味を持っています。実際に、丁寧にあいさつをされて気分を害する人はいませんから、今後の人間関係をスムーズにするためにおすすめです。
【引越し車両で道路をふさぐときは、最初にあいさつ】
引越しの車両で、道路をふさいでしまう恐れがあるときは、引越し作業が始まる前にあいさつをしておくことが理想です。引越し先に車両を止められる広い駐車場があったり、建物の前の道路が広かったり、迷惑が最小限に抑えられるケースではない限り、荷物を積んだトラックが道をふさいでしまうことがあります。
生活道路として一定の時間に車が通れなくなることや、向かいの家が車を出せないなど、不便を与えることになってしまいますので、あいさつのときに「引越しの車両で道をふさいでしまう」ことや「車両が邪魔になるときは声をかけてもらう」ことを必ず伝えておきましょう。
【事前にあいさつする家を決めておく】
あいさつをする家をあらかじめ決めておきましょう。アパートやマンションなど集合住宅なら、おおよその数は想定できますが、一戸建ては立地によって判断が難しいことがあります。その場合は、住宅地図などで確認するといいでしょう。住宅地図は不動産会社からコピーをもらうことができるかもしれないので、尋ねてみるといいでしょう。
事前に決めておくと、もしも留守だったときに後でどのお宅にもう一度行けばいいのか、間違えにくくなります。
両隣と上下階へのあいさつが一般的
どこまでの範囲であいさつすればいいのか、迷うことがあるでしょう。よく「向こう三軒両隣」などと言いますが、引越し先の建物の種類によっても範囲が変わります。
マンションの場合なら、両隣と上下階にあいさつをするのが一般的です。両隣にあいさつをするのは常識的なものですが、音の迷惑などを考えた場合、上下階にもあいさつをしておくと、トラブルを防ぐことにもつながります。
一戸建ての場合なら、両隣と向かい側の三軒へのあいさつが一般的ですが、立地条件などによっては、増える場合もあるかもしれません。少し丁寧すぎる程度で想定しておけば安心です。
大家さんや町内会長さんへのあいさつが必要かどうかで、迷うこともあります。大家さんがすぐ近くに住んでいる場合はあいさつをしておくことをおすすめしますが、離れた場所に住んでいるなら改めてのあいさつは省いてもいいでしょう。
また、町内会長さんへのあいさつは、引越し先の町内会の一般的なケースに沿うことでいいと考えられるため、お隣にあいさつしたときなどに相談してみてはいかがでしょうか。
粗品の用意について
あいさつに行くときには、粗品(手土産)を用意しましょう。特別に高価な品物である必要はありません。洗剤やタオルや簡単な菓子などで、予算は1,000円前後が多いようです。菓子を用意するときには、日持ちのするもの、常温で置けるものを意識しましょう。無難なものを選び、あまり個性を主張しすぎないものが理想です。
あいさつは、できれば家族全員で行くことが理想です。一目で家族構成がわかり、小さな子供がいるなら、もし騒がしくしてしまったときでも理解してもらえる場合もあるでしょう。家族全員でのあいさつが難しいときは、家族構成を伝えておくといいでしょう。
あいさつに行っても留守のときは、時間帯を変えて再訪します。引越しは日中に行うことが多いですから、引越し作業が終わってひと段落ついてもまだ夕方前。平日の場合、仕事や学校などで昼間は留守のケースが多くなります。夕方~夜の帰宅時間に合わせて訪問するなど、時間帯を工夫するといいでしょう。
ただし、在宅しているからといって、極端に朝の早い時間や夜の遅い時間に訪問することは避けましょう。できるだけ早くあいさつを済ませておくことが理想ではありますが、相手の迷惑になる時間に訪問しては、悪い印象を与えかねません。休みの日まで待つなど無理なく訪問できるタイミングを待つか、時間がかかりそうなときは、あいさつのメモを添えてポストに入れておく方法もあります。その場合、不安がないように、粗品(手土産)は食べ物以外を選ぶことをおすすめします。
近所付き合いのために必要な引越し時のあいさつですが、女性の一人暮らしなどではかえって心配だという人もいるでしょう。あいさつをするべきかどうか迷ったときは、不動産会社(管理会社)の担当者に相談してみるといいでしょう。近隣世帯の家族構成や様子を把握しているならば、あいさつの可否をそれとなくおしえてくれるかもしれません。
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